化身



十五夜お月様 空高く



紫紺の空を羊雲が翔る



夜の散歩をしないかね?





大銀杏の坂道



往きはよいよい 復りはのんびり



月を見上げて いっぽ また いっぽ





ふと 太い電線がにょろりと動き出した



尻尾をうねらせ するり するり と



月影が化けたのだろうか?






するり するり するり



どうやら足もある うん四本足だ



するり するり するり






長い首に小さな頭 丸い耳 身体よりも長い尻尾



目を凝らすとそれはイタチに見えた 



いやムジナかな?







住宅街の夜空に



縦横無尽に張り巡らされた通路



ぽかんと口を開けた私を見下ろし



彼は得意げに



通りの向こうへ渡って



お屋敷の屋根へと降りていった





キツネ いや イタチ?に摘まれて



目をこすりこすりもう一度空を見上げた





するり するり するり



あれは 電線の化身 ?





住宅街の夜空に



縦横無尽に張り巡らされた通路



今頃はどこの屋根かな?





そう言えば昔からイタチやムジナは稲光の化身だとか…



火事を呼ぶとか 何とか…





今頃はどこの屋根かな?




ゴヨウジン…ゴヨウジン…

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# by yui-yuis | 2008-10-13 23:44 | こぼれ話